損傷調査の概要
機械部品や構造物が使用する環境及び応力なとにより損傷した場合、その破面には、破壊に至る全ての痕跡が残されており、実態顕微鏡、走査型電子顕微鏡、各種分析装置などを用いて調査することにより破壊の機構及び損傷の発生要因の推定をすることが出来る。
亀裂が発生する要因 (損傷の起点と成り得る欠陥)
表面欠陥
粒界酸化、孔食、腐食、フレッティング、エロージョン、応力腐食割れ
研磨割れ、打痕キズ、表面粗さ、刻印、脱炭層、部品形状(コーナ応力集中部)
表面処理不具合(高周波焼入れ、タフライド処理
各種メッキ、イオンプレーティング、浸炭焼入れなど)
内在欠陥
介在物、鋳巣、残留応力、フィッシュアイ、水素脆化、クリープ、偏析
溶接欠陥
低温割れ(止端割れ、ビート下割れ、ルート割れ、ラメラティア、ミクロフィッシャーなど)
高温割れ(硫黄割れ、たて割れ、よこ割れ、星状割れ、弧状割れなど)
未溶着欠陥、溶込み不良、アンダーカット、再熱割れ、スラグ巻込み